現役消防士~目指せ文武両道

根拠は命、仕事の原点。

消防用設備等Part3

 

 どうも、白髪ゴリです

前回からの消防用設備等に続いて更新していこうと思います

 

Part1とPart2で消防用設備等の法的根拠と種類(消防法施行令第7条)を書いたので、Part3の今回は消防法施行令別表第1に定められている防火対象物に消防用設備等を設置した際、また、設置した後にはどのような手続きが必要になってくるのかについて法的根拠に沿ってみていこうと思います。

 

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それでは、いきましょう!!

 

 

第17条の3の2

 第17条第1項の防火対象物のうち特定防火対象物その他の政令で定めるものの関係者は、同項の政令若しくはこれに基づく命令若しくは同条第2項の規定に基づく条例で定める技術上の基準(第17条の2の5第1項前段又は前条第1項前段に規定する場合には、それぞれ第17条の2の5第1項後段又は前条第1項後段の規定により適用されることとなる技術上の基準とする。以下「設備等技術基準」という。)又は設備等設置維持計画に従つて設置しなければならない消防用設備等又は特殊消防用設備等(政令で定めるものを除く。)を設置したときは、総務省令で定めるところにより、その旨を消防長又は消防署長に届け出て、検査を受けなければならない。

 

 

根拠は消防法第17条の3の2です

条文の中で赤文字(特定防火対象物)青文字(その他の政令で定めるもの)にしたところが非常に重要になってきます。

 

後段のところでは、消防用設備等を設置した際はその旨を届け出て検査を受けなければならないとあります。

つまり、①設置しただけで終わりではなく、②届出を出しただけでも終わりではなく、③検査を受けなければならない

という事です。

 

これは、「政令で定めるものを除く」消防用設備等に掛かってきます。

 

 

これから見ていきますが、一例を見ていくと

 

 

ある、350㎡の飲食店があるとします

 

消火器が製造から10年が経過しており、消火器の点検の項目の1つである、耐圧試験をしなければならなくなりました

ただ、耐圧試験をする点検の費用と新しい消火器を買う時の費用を考えたとき

新しいのを買ったほうが安い場合があります。

 

そこで、上記の話に戻りますが

所有者が新しい消火器を買ってきて、古い消火器と交換しました。

 

これでは、消防法上 不十分です。

 

 

たとえ消火器であっても設置した際には届け出て検査を受けなければならないとなっています。

 

届出が必要な消防用設備等は次回解説していきます

 

 

また、消防基本六法の解説より

【消防用設備等の検査】

新設の場合に限らず、増設や改修した場合も単なる修繕に止まる場合を除き本検査を要する。

 

 

【検査を受けなくてもよい設備】

消防用設備等のうち、簡易消火器具及非常警報器具

 

 

 

上の新設の場合に限らず、増設や改修・・・

と言うのは、消火器などではなく大きな設備をイメージしてもらうと分かりやすいかと思います。

自動火災報知設備の感知器を1つ増設し、そこへつながる配線を設置した時などは

もともと設置されている自動火災報知設備の届出をしたからOKではなく、増設し、設備が変更されたのだから新たに届出も出して検査も受けなさいということです。

 

 

こうはいっていますが、実際に消火器1本新設しただけで、届出を出すというのもなかなか難しいですよね・・・。

届出も簡単なほうですが、、、

 

 

ただ、ちゃんと罰則も決まっています

 

【検査の拒否等又は届出を怠つた者】

罰金30万円以下・拘留(消防44・8)

 

たかが、消火器1本でも火災の初期消火において非常に高い効果を発揮するものですし、いざと言う時のために自分を守るものでもあります

 

届出及び検査はしっかり受けましょう。