現役消防士~目指せ文武両道

根拠は命、仕事の原点。

地階

 どうも、白髪ゴリです。

今回は消防法と建築基準法、両方が重なってくる「地階」について書こうかと思います。

地階とは一般的に「地下にある部屋」のことですよね。

 

 消防法令上では

消防法施行令第10条第1項第5号(これは消火器具に関する基準ですが、消防法の中で地階をしっかり明記されているのはここぐらいなんですね。)で

 

 前各号に揚げる防火対象物以外の別表第1に揚げる建築物の地階地下建築物にあっては、その各階をいう、以下同じ。~床面積が50平方メートル以上のもの。

途中省略しましたが、消防法の中で書かれていてもここまででした。

 

 建築基準法では

建築基準法施行令第1条第2項

 地階 床が地盤面下にある階で、床面から地盤面までの高さがその階の天井の高さの3分の1以上のものをいう。

 

と記されています。消防法令で定義はないが、建基法冷で定義されているものと言うのはいくつもあると思います。

 

 

ここで終わるのは少し寂しいので、危険物施設の地階の取り扱いについて書いていきます

 

 

政令第9条第1項第4号

 危険物を取り扱う建築物は、地階を有しないものであること。

これが1番の原則ですね!


政令第19条第1項

 第9条第1項の規定は、一般取扱所の位置、構造及び設備の技術上の基準について準用する。


政令第19条第2項~第4項

 この項で、危政令第19条第1項の特例について明記されています

 

危則第28条の54~第28条の65

 この項で危政令第19条第2項~第4項の特例について詳細に明記されています

 

基本は、地階で危険物を扱うと、可燃性蒸気が滞留しやすく、また、発災時の避難、消防活動が困難になる等のため、地階の設置を禁止していますが、特例はあるのでそこを間違えないよう指導していきましょう

 

特例を読み解き、地階を設置しても良い建築物の一般取扱所の用に供する部分となる取扱形態は

 

①ボイラー、バーナーその他これらに類する装置で危険物(引火点が40度以上の第四類の危険物に限る。)を消費する取扱形態

 

危規則第28条の57(危険物を消費するボイラー等以外では危険物を取り扱わない一般取扱所の特例)

 

 

 ②危険物を用いた油圧装置又は潤滑油循環装置(高引火点危険物のみを100度未満の温度で取り扱うものに限る。)としての危険物の取扱形態

 

危規則第28条の60(油圧装置等以外では危険物を取り扱わない一般取扱所の特例)

 

 

となります。

危険物は本当に奥が深くて楽しいですね!

 

消防危第28号 平成10年3月16日

消防庁危険物規制課長複数の取扱形態を有する一般取扱所に関する運用について(通知)

で少し分かりやすく書いてありますのでよかったら参照してください!