高層建築物31mの基準
こんにちは、白髪ゴリです。
消防職員なら、「高層建築物」と聞いて連想するワードの1つで「31m」という言葉があるかと思います。
それでは、「31m」という数字の根拠はどこから来ているんでしょうか。
なぜ、30mではなく31mなのか・・・・。
みなさん、m=メートル、尺=しゃく、一間=いっけん など職務上多くの単位と関わることがあるかと思います。高層建築物の31mというのはこの単位がヒントとなってきます。
今、上に挙げた単位も日本のものと外国の単位が有りますが、日本と外国の単位で違ってはいても実際の長さが一致するものがあるのを知っていますか?
建築基準法の前身である市街地建築物法の話になりますが、その時代、建築物の高さを100尺としたことが事の始まりです。
この100尺とした経緯も、ロンドンで高さ100フィートを建築物の限度としたのをマネたものらしいです。偶然にも1尺=1フィート=30cm3mmと一致したのでマネしやすかったのでしょう。
これを100尺に直すと30m30cmとなります。だが、これを端数切捨てで30mとしてしまうと、市街地建築物法で規制していた100尺に既存不適格となってしまいます。
そのため、切り上げて31mという数字が生まれたとのことです。
そう考えれば、はしご車も31m級と言うのが多いですよね。
はしご車が先か、建築物の規制が先かと言われたら、建築物の規制があり、31mという基準ができたからはしご車も31m級ができたと考えるのが妥当かと思います。
普段何気なく見ている数字にも根拠や経緯がありますね。